クリスマス

ドイツの十二夜に叶える13の願い

12月はなんといっても、クリスマスの月! 

ドイツ語では「ヴァイナハテン(Weihnachten:聖夜)」と呼ばれ、英語では、「キリスト(Christ:クライスト)のミサ(Mass:マス)」という意味を持ち、世界中で祝われているクリスマスですが、ではそのクリスマスの日から、翌年の1月6日までを「十二夜」と呼ぶのはご存じでしょうか?

英国の劇作家シェイクスピアによる、その名も『十二夜』という戯曲もあるほど、欧州ではなじみ深い概念です。 

古代ゲルマンの時代から伝わる十二夜の風習のひとつである、「13の願い(13 Wünsche:ドライツェン・ヴンシェ)」をご案内します。

駆け足で過ぎていく北ヨーロッパの秋

10月末のハロウィーンが終わると、ヨーロッパの人々の心は早くもクリスマスへと馳せられます。

スーパーではクリスマス用のクッキーや焼き菓子をはじめ、ラメ飾りや星のモチーフのテーブルセンターなどが並びます。

11月の末にはアドヴェント(Advent:待降節)が始まると、人々はいよいよ浮足立ち、心はクリスマス一色に塗りつぶされます。

子供のいる家庭では、12月6日の聖ニコラウスの日(Nikolaustag)も、クリスマス前に欠かせない大事なイベント。この日、一年間いい子にしていた子は、赤い服を着た白いおひげの、ちょうどアメリカや日本でイメージするサンタクロースとそっくりな姿の聖ニコラウスに、お菓子や本をもらったりします。

25日のクリスマス当日にプレゼントを持ってくるのも、ドイツではサンタクロースではありません。北部では「ヴァイナハツマン(Weihnachtsman: 降誕祭の男)」、南部では「クリストキント(Christkind: キリストの子)」と言われています。

ドイツのクリスマスいろいろ

ドイツのクリスマスは、宗教的な色合いが強く、ちょうど日本のお正月のように、普段は遠く離れて住んでいる家族や親せきが予定を合わせて集まり、そろって手作りの家庭料理で会食をしたり、近況を報告しあったりして、ゆっくりと過ごします。そのため、ドイツでは12月24日の午後から26日にかけて、2日と半日が祝日となり、学校も会社もお休みとなります。

クリスマスは、誰でも知っているように、キリストの降誕を祝う日です。ベツレヘム(現在のパレスチナ、ベツレヘム県)という、どちらかといえば冬でもあまり寒くならない土地に生まれたキリストの誕生を祝う風習の多くは、その昔の欧州北部に住んでいたゲルマン民族の風習だった冬至祭がそのベースとなっていると言われています。

ゲルマン民族の冬至祭にルーツを持つクリスマスツリー

たとえば、クリスマスツリーです。

ミュンヘン市庁舎のクリスマスツリー
ミュンヘン市庁舎のクリスマスツリー

11月ごろからドイツでも家庭や街の中にクリスマスツリーが飾られますが、これがなぜ、欧州中部から北部にかけて生育するモミの木なのか、考えたことはありますか?

キリスト教の主要な行事であるクリスマスのルーツは、古代ローマ帝国や、ゲルマン民族の冬至祭だと言われています。

緯度が高く、秋から冬にかけてどんどん日照時間が短くなる北ヨーロッパの秋。日が短くなるこの時期は、太陽神を信仰していた人々にとって、死が近づく時期として、恐れられていました。それが冬至を境に、再び日照時間が長くなるため、生命の復活を意味する喜びの祭りを行われていたようです。

それがのちに、キリスト教の布教とともにふたつの文化が融合し、クリスマスとなったようです。

クリスマスツリーについても、クリスマスが祝われるようになる前から、その地域で、そのベースとなるような祭りがあったから、と考えるとつじつまが合いますね。

自分自身をみつめる時期~ドイツの十二夜

12月25日から新年6日のエピファニー(公現祭)の間の12日間も、英語では「トゥエルフス・ナイト(Twelfth Night: 十二日めの夜)」、ドイツ語では、「ラウネヒテ(Raunächte:毛皮のような夜々)」と呼ばれ、クリスマスに引き続き神聖なる時間とみなされてきました。そして、ここにも古いゲルマンの伝統と見られるいくつかの風習があります。

この十二夜の時期を祝うために、ドイツでも古くからいろいろな儀式が行われてきました。

古いものもあれば、最近のものもありますが、それらにはすべて共通点があります。いずれもマインドフルネスにフォーカスされている点です。

前述の「ラウネヒテRaunächte」には、別の意味を持つ「ラウ:Rau」という言葉からの由来もあります。

それは、司祭が農家の厩舎を、「乳香(Weihrauch: ヴァイラウフ)、(英語ではFrankincense: フランキンセンス)」の聖なる煙で燻煙した伝統的行事に基づくというもので、ここから、燻煙の儀式とともにベルをならし祈りをささげる時、という二義的な解釈もされています。

祈りを捧げる、すなわち熟考をし自己に意識を向ける、マインドフルな機会です。

1年に一度だけかなえらる願いの儀式「13の願い ―ドライツェン・ヴンシェ(13 Wünsche)」

私たちに、自分の人生について今一度考えさせ、将来を前向きに見させてくれる、もう一つの心温まる習慣があります。

十二夜の時だけに行えるオラクル、「13の願い(13 Wünsche : ドライツェン・ヴンシェ)」です。

オラクルとは、預言や神託、神の言葉などを意味しますが、「ドライツェン・ヴンシェ(13の願い)」と呼ばれるこの風習は、年末年始の祈りの時期に、普段忙しく、自分が本当に何を望んでいるのか考える暇がない人にも、その機会を与えてくれます。

ドライツェン・ヴンシェに必要なもの

・13枚のちょっと大きめの名刺サイズぐらいの紙(お手元のノートの切れ端でも大丈夫ですが、できれば少し厚地の天然紙、または素敵なクラフト紙などを使うと気分が上がります)

・お好みの容器(ガラスのボウル、紙の箱、ガラス瓶など)

・お好みのキャンドル(ドライツェン・ヴンシェのオラクルにのみ使うもの)

・(あれば)お好みの香

ドライツェン・ヴンシェのやり方

1.12月24日までに、13枚の紙にそれぞれ願いを一つずつ書きます。

用意した13枚の紙の1枚ずつに、13の異なる願いを一つずつ書きます。

その時に注意してほしいことは、「自分自身の願いを書く」ということです。

あなたのお子さんのための願い事や、ご両親、お友達、ペットのための願いは書かないようにしてください。

また、願い事を書く際には、必ず肯定的な表現を使うようにします。

例:「嫌いな人に会わない」というのは不適切な表現で、「好きな人に会う」と書くのがいいですね。

また、「~になりますように」という表現はしないで、「~になる」と言い切り型で書きましょう。

さらに、それぞれの願いは、ちょっとがんばれば、1年以内に実現可能なものであることも大切です。

2.13枚の願いが書けたら、これらを中身が見えないように折りたたみ、全部まとめてお好みの容器に入れます。

3.12月25日から、毎晩一枚ずつ願いを書いた紙を取り出し、折りたたんだ状態のまま(つまり、中身は読まない)、キャンドルの火で燃やします。

こうすることで、あなたの願いをこの世界の固体オブジェクトとしての存在から、純粋なエネルギーへと変換し、宇宙に渡すことができます。

☆火を扱いますので、火事にならないように十分気を付け、安全な場所で行ってください。

☆容器から紙を取り出す前に、お好みの香を焚いてマインドフルネス瞑想をするなどして、気持ちを落ち着けるのは、とてもよい効果があります。

4.1月5日まで毎晩これを続けてください。

(毎晩やるのが難しい場合は、2~3日おきにして、一晩に最大3つまで同時に燃やしてもOKです)

5.最後に残った1枚があなたの新年の願い

そうすると、1月6日には13番目の願いが残っています。これは燃やさないで、紙を拡げ、中身を読んでください。それがあなたの新年の願いですので、これが実現するように全力を尽くしてください。

いかがでしたか? 1月6日にどの願いが残っているのか、とても楽しみになりませんか?

わたしもこの「13の願い」のオラクルを実行してみますので、またご報告しますね。

それでは皆様、楽しいクリスマスと新年をお迎えください。

Frohe Weihnachten!

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