コーチング

コーチングという用語は、さまざまなコンサルティング手法(個別コーチング、チームコーチング、プロジェクトコーチング)の総称として使用されます。

そのいずれもが、クライアント(または「コーチー」とも呼ばれます)が自ら定めた目標を達成するために、必要な知識やツールを身に付けてもらい、最短の時間で成果が上がるように、継続的にサポートしていく、インタラクティブ(双方向)なコミュニケーションです。

コーチングとは

欧州では、過去数十年の間に、コーチングはメディアと一般の人々の間で、多大な関心と高い注目を集めてきました。

今日では、ビジネスコーチングとして、主に企業などでの人材育成の分野で多く活用されていますが、プライベートな分野でも今後の活用が期待されています。

現実に、多くの人々は、仕事や日常生活における個々の問題についての相談相手を探しています。

特に、複雑でハイペースな、グローバル化されたビジネスの世界では、自分一人で考えるのではなく、第三者による的確なオリエンテーションが、かつてないほど必要になっています。

このような場合、コーチングがそのオリエンテーションの手法の1つとして上がるでしょう。 体系的に行われる個々の面談を通して、クライアントが慣れ親しんだ思考や行動パターン、価値観などに対し、果たしてそれは本当に必要なものであるのかという疑問が投げかけられ、必要に応じて、よりよいパフォーマンスや、個人が利用とする状態に行き着くために、打ち破られることもあります。

カウンセリングやセラピーと、コーチングの違い

コーチングでは、カウンセリングやセラピーなどの従来のアドバイス型のセッションとは異なり、コーチ自らは直接的なソリューションを提供しないのが特徴です。

また、カウンセリングやセラピーは、どちらかというと、クライアントが現在抱えている問題を解決するために使われます。ですから、カウンセラーやセラピストはその目的のために、クライアントとともに過去を振り返って、いろいろなことがらについて深く掘り下げていき、その問題が生じた原因を探ります。つまり、この手法の視線は過去をみつめています。

一方、コーチングの視線は、未来にフォーカスしています。

過去がどうであれ、クライアントが未来に向けて、自らの行動を変えていくことを促すことが目的です。つまり、理想の未来に向けて最初の一歩を踏み出し、その後も目的地に向かってまっすぐに進んでいけるかというの が、コーチングの成果を測るひとつの指標となります。コーチは、クライアントが目指す状態を手に入れるために、クライアントのおかれた現状、そして目指す 状態をできる限り明らかにし、それを実現させるためにどうしたらいいかをともに考えていきます。

舵を取るのは誰か?

私が学んだスイスのザンクト・ガレンにあるコーチング・アカデミーではよく、このコーチとクライアントの関係を、

“Coach steuert, Coachee rudert (コーチが操縦し、クライアントが舵を漕ぐ)”

と表現していました。

また、コーチングでは、ソリューションはクライアント自身の中にある、考えます。

すでに自分でも本心または潜在意識のレベルでは、答え(本当に自分が大切にしたい価値観)がわかっているのに、個人的ないろいろな思い込みや、まわりの人間関係から生ずる抑制によって、それが見えなくなっている、またはわからなくさせられている状態だと考えます。

継続的なコーチングのセッションで、コーチからの質問・フィードバックを含む会話や対話を通して、それらの思い込みや抑制を少しずつ解きほぐしていくことで、クライアントが自ら解決に到達することができるのです。

コーチングの手法は、仕事上の問題にも、プライベートな問題にも対処することができます。

いずれにしろ、 コーチは中立的で重要な対談者として機能し、クライアントそれぞれの目的に応じて、必要なサポートを提供します。