言葉のスパイス

バックトラック、またはバックトラッキングとは、コーチングのスキルのひとつ。「同じように戻る」ことを意味し、会話相手から受け取った会話の内容を繰り返して要約した形で返すことを表します。 コーチが情報を正しく理解していることを確認し、コーチとクライアント間の関係を促進するのに役立ちます。

ドイツの青空の下での屋外コーチング

バックトラックとは「来た道を戻る」こと

バックトラックとは、日本語では「オウム返し」とも言われ、「相手の言葉を繰り返す」ことです。

コーチングやコンサルティング、カウンセリングなどで有効なコミュニケーションの手段の一つであると言われています。

もともとバックトラックというのは英語(backtrack)で、オックスフォードのオンライン辞書によると、「来たのと同じルートに沿って戻る」という意味だそうです。

そこから派生して、コミュニケーションや能力開発へのアプローチを目指す技法であるNLP(Neuro-Linguistic Programming神経言語プログラミング)では、前に戻って要約したり、まとめたり、あるいは検討することを差します。

コミュニケーションに関する多くの本が出版されていますが、その多くは、商談や会議、交渉、プレゼンテーションなどの際に、どんなところが論点だったのか、何が合意されたかなどを誰もが認識できるように、要約することを推奨しています。
というのも、話し手も聞き手も、自分の言葉で話したこと、相手が話したことをまとめ、何に同意したのかを要約して、確認する必要があるからです。
このような際にバックトラックの手法が有効なのです。

信頼関係を深めるのに有効なバックトラック

通常のバックトラックは、相手の言った言葉をただそのまま繰り返す、というだけでも成り立ちます。そうすることにより、相手は自分の話を「理解してもらっている」「賛同してもらっている」と安心します。
これは、信頼関係を維持し、深めるのに最適な方法です。それはあなたが聞いていたこと、そしてあなたが良い悪いのジャッジをすることなく受け止めてくれていることをその人に知らせます。
そうして、あなたに好感や信頼感を持つきっかけとなります。

少し慣れてくると、相手の話した内容をある程度まとめて、「○○が〇〇して○○だったとき、○○と感じたのですね」などと長めのバックトラックをすることもできるようになります。

バックトラックをするのに適しているのは、相手が発した言葉の中でも、感情に関する言葉(例「嬉しかった」「悲しかった」)や、行動を表す言葉(例「〇〇に参加した」「ばったりと出会った」)などの、特にポイントとなるような言葉です。

バックトラックは会話のスパイス

あなたが相手の方の話を本当に理解していると感じさせ、信頼関係を強化することに役立つバックトラックですが、使い方によってはマイナスの印象につながる場合もあるので、注意が必要です。
やたらと機械的に相手の言葉を繰り返すだけだと、うるさいだけの印象を与えたり、かえってバカにされていると感じられたりして逆効果になる場合がありますので、料理におけるスパイスのように、適量を守って使用してください。

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